『片腕マシンガール』/2008/監督:井口昇/米/カラー/2011.01.26記 ----------------------------------------------------------------------- 弟を服部半蔵の末裔のヤクザの息子率いるいじめグループに殺された女子高生アミが、弟の復讐を始めるが、復讐に失敗し捕われてしまう。 左腕を切断されてしまいながらも、殺される前になんとか逃げ出す事に成功。 同じくいじめグループに息子を殺された夫婦の助力によって、なくした左手の替わりにマシンガンを装着し再び弟の復讐のためにアミは立ち向かう! シンプルな復讐劇。それも美少女がセーラー服で片腕がマシンガン・・・いかにも趣味丸出しなB級アイドル映画である。 ぼんくら映画好きな自分としてはこの時点でそそられる要素の塊のなのだが、他のこの手の映画との決定的な違いは主人公のアミ演ずる八代みなせの魅力にある。鬼気迫る表情、誰かを殺す度に啖呵を切るところなど本当にカッコよく、とてもこの映画が初の演技であるとは思えない迫力がある。目力もあるし。 主人公は腕にマシンガンを装着していて、敵は服部半蔵の末裔のヤクザという設定の時点で悪ふざけとしか思えないし、他にも腕をてんぷらにされるシーンや、中学生忍者隊(ジャージ姿)やら空飛ぶギロチンやらドリルブラやらも登場するしどこかうそ臭い日本感と全編に渡って悪趣味で過剰でチープな人体破壊と血しぶきの嵐で悪ふざけのすぎる内容だけれども、主役の演技の説得力のおかげでチープ感を悪ふざけでごまかすだけで終わらないカオスな笑いの雰囲気を作り出していて見ていてとても気持ちいい。 この手の安っぽさを笑いに変えるためには、どこか一箇所でも引き締まった要素がないとただの学芸会になってしまうのだが、この映画ではそれが見事主役によって支えられていて安心して最後まで映画を楽しめることができた。 個人的にはこういったグラインドハウス的な作りの映画としてはここ数年で一番好きな映画かもしれない。 そんなわけで井口昇監督の作品には最近とても注目しているツンなのであった。 グラインドハウス的なチープかつバイオレンスな物がお好きな方なら是非。このタイトルで片腕ドラゴンがすぐ思いつく人も見て損なし。 あとは三白眼美少女に睨まれたい人にもオススメ。 ちなみに日本で作られた映画ですが、アメリカの映画会社が出資していて日本での公開予定も当初はなかったようで、この映画はアメリカ映画に入るそうです。へぇ~。 ----------------------------------------------------------------------- 記:ツン |
2012年1月26日木曜日
映画 『片腕マシンガール』 ファンタスティック・クレイジー・ジャパン!!
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