2012年3月26日月曜日

映画 『007 ゴールドフィンガー』 スパイについての認識





 『007 ゴールドフィンガー』/1993/監督:ガイ・ハミルトン/英/カラー/2012.2.16記

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 私がまだ小さい頃、外で遊べない日は『エレベーターアクション』というファミコンのソフトでよく遊んでいた。幼かった私はこのゲームの主人公が何をしているのかよくわからなく、兄に聞いても「スパイだから」としか説明されなかったので、スパイとは「屋上からマンションに侵入してエレベーターを使い、地下に停めてある車でスタイリッシュに飛び出す仕事」だと思っていた。この映画を観るまでは。





 スパイ映画の代名詞と言っても過言ではないのがこの『007シリーズ』であるが、現在までに主役である「ジェームズ・ボンド」を演じている俳優は六人いる。その中でもやはり私が推すのは初代ボンドを演じた「ショーン・コネリー」。彼の演技が後のシリーズに続く「ボンド人気」を決定的なものにしたのは言うまでもない。そしてその初代ボンドの中でも特に印象的な作品がこの『ゴールドフィンガー』である。『007シリーズ』と言えば驚くようなギミックを搭載した「ボンドカー」などの発明品が登場するが、その基盤となったのがこの作品だからであるが、何よりもインパクトが非常に強い。





 この映画ではユニークな殺人が行われるのだ。一度見れば一生記憶に残るであろうその殺人方法は、「全身に金粉を塗りたくる」というもの。字面だけでは吹き出しそうな方法だが、これにより殺された被害者はなかなかにショッキングな格好になっている。それ故に、犯人が被害者に丁寧に金粉を塗り込むシーンを想像するととてもシュールでおかしみがある。ちなみに「皮膚呼吸ができないと死ぬ」という噂はこの映画がきっかけで広まったのではと言われている。


 他にも、山高帽の縁を刃にして投擲武器として用いる敵が出てきたり、車のテールランプからオイルを撒くことで後続車をスリップさせたり、車のシフトレバーの隠しスイッチを押せば屋根が開いて助手席がポーンと飛び出したり・・・出てくるアイテムが当時画期的で、現在では漫画やゲームなどに採用されるほど面白い。





 助手席のギミックの説明をボンドが受けているシーンで、
「あぁ、どうせ助手席に乗っている女性や仲間を脱出させるために使うんだろうな」
と考えていたら見事に裏切られた時、予想を覆される楽しさを知ったのは私にとって本当に良い経験だった。


 この映画がきっかけで『007シリーズ』にどっぷりハマっていくわけだが、同時に、小学校高学年だった私はスパイについて「世界的な犯罪を防ぐために最新の科学技術を駆使して各国を飛び回りつつ美女をひっかけて実物大マリオカートを楽しむ職業」と、間違った認識をさらに深めていくことになった。
 

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記:うづき


2012年3月19日月曜日

映画 『戦略大作戦』 戦争活劇の魅力





 『戦略大作戦』/1970/監督:ブライアン・G・ハットン/米/カラー/2012.3.19記

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 第二次世界大戦末期のフランス。損な役回りばかり回ってくるジョー率いる小隊に、休暇中に転げ込んだ碌でなし少尉のケリーが持ってきた儲け話。不満が募っていた小隊は勝手に独軍が護る金庫のある街に進撃を開始する。


 今じゃ考えられないことだが90年代に差し掛かるまでアメリカにおいてはWWⅡは英雄譚であり、ヒーローたる兵士が痛快な活躍を演じる場であった。本作はそんな中で製作された映画の一つだが、様々な戦争活劇の名作が生み出されつくした後の70年制作だけあって、このジャンルの集大成的完成度を持ちながらも、異色作としての側面も垣間見せてくれる非常に内容の濃い映画となっている。何と言っても登場人物が愛国心や生きる為といった思い名目でなく、物欲から行動を起こすあたりが、それまでの戦争映画と一線を画している。





 キャラも誤って味方の陣地を攻撃して解任されたイーストウッド演じる少尉を始め、上官が死んだので前線に出ることもなくワインと女で日々を潰すちょっとキテるドナルド・サザーランドの戦車長等、相当癖が強く魅力的である。


 製作陣が見せる兵器へのこだわりなども当時としては珍しいくらい表現されており、実に様々な兵器が登場するのも楽しい。米軍側のシャーマンはもちろんのことハーフトラックもきっちりバリエーションされたものを別に用意され、思う存分活躍してくれるし、兵士の自分の獲物に対する信頼のセリフも粋で格好いい、曰く『シャーマンは良い戦車だぜ?、頼りになる』や『せっかく磨いた砲を雨で濡らしたくないんでね』など思わずニヤリとしてしまう。


 独軍車両も改造車両を駆使してかなり作りこまれた兵器がガンガン登場してくれる。特にティーガーはお馴染みT34改造車両でかなりSDなフォルムながら、細々したディテールのこだわりで相当な貫禄を醸しだしており、強敵として申し分ない迫力を持って大暴れしてくれる。また、独軍の人物も。それまでの戦争映画では史実の人物くらいしか人格を描かれることはなく、一般兵は戦闘マシーンのように描かれたのとはうって代わり、珍しく一部のキャラにはとても人間らしい愛のあるキャラ設定を作られている。





 命令に忠実な頑固なドイツ兵ではああるものの、お酒に弱くて機密情報べらべら喋っちゃう大佐や、騎士道精神にあふれた雰囲気を持ちつつお金の話で主人公と和解しちゃうティーガーの戦車長など……。本当に、人間として好きになれちゃう描かれ方をされているのも、この映画の魅力なのではないかなと感じてしまう。


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記:るん


2012年3月15日木曜日

映画 『スーパー!』 シャラップ!クライム!





 『スーパー!』/2010/監督:ジェームズ・ガン/米/カラー/2012.3.15記

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 冴えないダメダメ中年男フランクには、人生で完璧だった瞬間が二つある。最愛の人と結婚できた事と、逃走する犯人の逃げた方向を教え逮捕に協力したこと。その最愛の妻がドラッグディーラーに取られてしまったフランクが落ち込んでいるところに神の啓示(おそらく妄想)が聞こえ、彼はヒーロー”クリムゾン・ボルト”(特殊能力なし、武器はレンチ)となって自分の妻を取り戻すため、そして世の中の悪と戦うために勝手に自警活動を始める。





 この映画の中でヒーローが悪を倒すための暴力を全くかっこよく描かれていない。


 むしろ悪人相手とは言えレンチで頭を血まみれになるまで殴打するクリムゾン・ボルトの姿は自身が犯罪者というか狂人そのものである。演出がどう見てもスプラッターホラー。ヒーローと悪人の暴力が全く等しいものとして描かれているのがこの映画の特徴であり、クリムゾン・ボルトは自身の主観的な正義感によって次々とレンチで人を襲う。それがたとえ映画の列に割り込む程度の悪だったとしても。


 彼の行為が肯定されるかどうかは置いておくとして、しかし悪に対しての憤りや奥さんに対しての愛などフランクはむしろ純粋で優しい性格でああり、その事がこの行為の起点となっているのが面白い。


 しかし、この映画のテンションを加速させる存在が、クリムゾン・ボルトがフランクである事に気づいたコミックショップの店員リビーである。彼女はクリムゾン・ボルトの相棒"ボルティー"となり、一緒に行動することにするが、独善的とはいえ純粋な正義感で動いているフランクと違い、コミックの世界と現実世界がゴッチャになっていて、感情的でとにかく悪をボコボコにできればなんでもいいと言わんばかりのボルティーの狂人っぷりはフランクもドン引きするレベル。


 何せ相手を殺す勢いで躊躇なく暴力をふるい、狂喜している姿はそんじょそこらのヴィランを上回る外道っぷり。極め付けのセリフは「殺しちゃいけないと思わなかった」。ワォ!!


 過激な暴力で埋め尽くされている映画ではあるが、決して暴力を肯定的に描いているわけでもなく、かといって盲目的な非暴力精神も感じない。暴力の代償についてもしっかり描かれ中立的な視点でスッキリとしない世界を生きていくしかない人々を描いている点が素晴らしい。オチも含めて爽快感などとは無縁ながらも色々な解釈が考えられるような結末など色々考えさせられる怪作。



 "等身大ヒーロー"という点を追求した結果

 これはもうヒーロー映画と言えるかどうかすらわからないものとなっている。






 正義のあり方、暴力や狂気性と言った点で、『キック・アス』より重たく、『タクシー・ドライバー』よりはコミカルに、『ウォッチ・メン』よりだいぶ地に足ついた設定といったところだろうか? 個人的にお気に入りの場面は、ボルティー関連。完全自分の趣味の話になりますが、狂った女の子を見るのって最高に気持ちいですよね!ボルティーのあの正義を微塵も感じさせない狂気の笑いに首ったけです。あと彼女に正義はないですが、彼女の幼児体型っぷりは正義ですよね。


 フランクが奥さんがいなくなった哀しみを慰めるためにペットを飼おうとするが、ペットショップに行きウサギを見ながら「自分に飼われるウサギが可愛そうだ」と言って結局買うのを断念する情けないくらいに繊細なこの場面もすごい好き。自己否定の塊っぷりに自分はもう感情移入しっぱなしでした。


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記:ツン


2012年3月12日月曜日

映画 『サヴァイヴィング・ライフ 夢は第二の人生』 これはパイプではない





 『サヴァイヴィング・ライフ 夢は第二の人生』/2010/監督:ヤン・シュヴァンクマイエル/チェコ/カラー/2012.3.12記

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 「夢」を扱った切り絵アートとピクシレーションを最大限に活かした怪作。一見、あまりにも教科書どおりな心理学ネタ映画に見えるが、それこそこちらが分析家になったつもりで教科書には無い角度で見ると、また別の形が見えてくる。



※「夢と現がひとつになれば人生は完璧になる」このリヒテンベルクの言葉を映画と記事を最後まで読んでから考えてほしい

 うだつのあがらないエフジェンは夢を見た。それは名前がころころ変わる美しい女性との情事や、正体不明の子供に悩まされる夢だ。老いた女房の尻に敷かれる日々を送る真面目な彼は、せめて夢の中だけでも楽しく過ごそうと、同じ女が夢に出てくるようにオカルトや臨床心理士の力を借りて、夢の続きを意図的に見ていく。しかし夢は思わぬ形で彼の人生と交差していく。



 「思わぬ」と書いたが、それは心理学ネタを全く知らない者に限る。多少心理学をかじった者なら、心理学の創始者「フロイト」と「ユング」がどのような方向性で人の心を覗いて行ったのかは周知の事実だ。その為、宣伝文句で覚醒夢の話と銘打っている以上、誰でも判る結末へと収束していく。しかし、その収束の仕方が、まるで教科書の如く、美しい程に初期心理学的見地から収束していく。話の筋は先読みできるが、先読みできる人間は心理学ネタが好物なのと同義なので、ここまで美しく心理学ネタで構築されてくるとニヤニヤが止まらず感動してしまう。


だが本当にそれだけなのであろうか?



 監督の「シュヴァンクマイエル」はストップモーションのクレイアニメによる不気味な世界観で知られている。彼は20世紀初頭の不安な時代に産まれた芸術運動「シュルレアリスム」を非常に愛し、リスペクトしている。


 写真・複製技術の登場によって写実的な価値が芸術から廃れていった中で、彼らは人の想像的領域にこそ芸術的真髄があると説いた。一方20世紀初頭まで特権階級によって敷かれた芸術的指針が、二度の大戦や様々なイデオロギの狂騒で既存の価値観が崩壊し、信憑性が問われた事から、あらゆる面で革新的な運動をしなくてはならないという気運もあった。そして「シュルレアリスム」運動家「シュルレアリスト」達が芸術的革新の対象として目をつけたのが、複製も写真もとれない領域「夢」だったのだ。そしてその「夢」から人の心を分析しようと試みたのが心理学であった。つまり、「シュルレアリスム」を敬愛する「シュヴァンクマイエル」が、「夢」と「心理学」を題材にするのは当然であるし、内容構成が実に「心理学」的見地に沿って組み立てられているのは至極当然であるといえる。


 だが同時に「シュルレアリスム」は「芸術の解体」と「違う視点からのまなざし」を特徴としている。つまり単純に「シュヴァンクマイエル」が教科書通りの映画をつくる訳が無い(事実、彼はインタビューでこの映画を好きに解釈していいと発言していたらしい)。よって、好きなように私の解釈を述べる事にしよう。


 「夢」を扱った映画と宣伝されているが、「夢」のシーンは存在していないのではと私は思う。つまり映像で起こっている事象は全て現実なのだ。そうすると全ての物語が違った側面を見せる。


 ヒントは「夢」を「心理学」的見地から分析していく最中、それまで「仮定」であった事象を決定づけたセカンドハウスに残された写真と撮影者。かみ合ったパズルからエフジェンは自己完結し、ラストシーンへと向かっていく。だが都合よく見つかった数十年前の写真と、撮影者が癲狂院の患者である事について、物語に身を任せていると気にならず、物語が収束するカタルシスに流されてしまう。客観的に見て、この符号は信憑性に欠けるファクターだ。


 加えて、妻の夢にまで現れるエフジェンの夢の女性。エフジェンの夢に現れる集合的無意識・原型の存在、これらのユング的夢解釈のお膳立で、疑問を持たせないように構成されている。こちらも冷静に見れば、最終的にエフジェン独自の無意識下からの呼び声である筈の夢の女が、いくら夫婦とはいえ、直接的経験をエフジェンの幼少期と同期していない妻が、夢にその再現を見る事はまずありえない。妻が伝聞で聞いた心理学的解釈から、夢に再現されたといえるが、逆にいえばあれだけの情報での夢の再現であれば、彼女の主観がより多く介入する筈なので、夢の女は、妻が思い描く「障害」として類型されるだろう。


 写真の撮影者の件と、妻の夢に共通している事は、他方の「心理学」的見地から矛盾を指摘できる点を、カタルシスに不要である為、意図的に一方の「心理学」根拠からの物語的カタルシスに向けて誘導されている。


 では、エフジェンは「夢」を見ていないとするならば、彼はどうして「夢」の続きを所望し、心理分析に頼ったのだろうか。切り口として考えられるのはエフジェンの夢に現れる「子供」と、「乱暴な男」そして終始流される「奇怪な世界観の映像」だ。つまり、エフジェンが語り手のシーンは、エフジェンの主観による世界観なのではないか。


 糞真面目な人生を送ってきた彼にとって、「乱暴な男」や「子供」という側面は想定されえぬ事象だったのではないか。映画ではこれらの解釈として縦の時系列が用いられるが、それが全て横の時系列であったとしたらどうだろう。「夢」とされるシーンに現れる彼らはエフジェンただ一人の男なのだ。エフジェンという主観が彼らを、ありえない「夢」と解釈してしまえば、エフジェンにとってそれらは、まごうことなき「夢」である。


 そして夢の女は現実の女となる。巧みに「夢」に入るシーケンスをエフジェンや妻もとられているが、その後の映像が「夢」である保証はどこにもない。ましてや、「夢」とされるシーンも、現実とされるシーンでも、同じような切り絵とピクシレーションによる悪夢的世界だ。どちらが「夢」ともつかず差異は無い。「夢」で無いとするならば、女の行動はどのようなものであっただろうか。そして、ラストの浴槽のシーンはどう見えるだろうか。



 シュヴァンクマイエルは「シュルレアリスム」をリスペクトしている。ならば敬愛する「シュルレアリスム」や親密性の高い「心理学」のセオリー通りに作品を作る事がリスペクトといえるだろうか。答えは否だ。真に「シュルレアリスト」であるならば、「シュルレアリスム」さえをも解体する事を厭わない筈である。「シュルレアリスム」や「心理学」に詳しい者ほど、セオリー通りに事が運ばれればカタルシスに惑わされる。




既に両者は「既存の価値観」であり、「これはパイプではない」のだ。


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記:ヒロト


2012年3月4日日曜日

【映画】 「思いついた映画10」各ライターが今意識している映画 ※合同



「思いついた映画10」各ライターが今意識している映画

一般的に「好きな映画10」「ベスト10」とかは良く企画されます。ですが他視覚的に尺度を決めなくてはならず、すごく悩みます。他の方から異論がたくさん出ますしね。という訳で、社会学的認知を図るテストにつかわれる「自分を表す単語をどんどん並べてください」という手法を真似て、「映画作品と言われて思いつく作品10個を書いて下さい」という質問を当ブログライター8人に質問してみました。すなわちライターさんが現時点で無意識に強く意識している映画=「真の意味で今好きな映画(?)」という事になるかもしれませんね! それではどうぞ!


01 ヒロト

『アンダーグラウンド(クストリッツァ)』ブルーレイ4月発売が待てません。
『ストーカー(タルコフスキー)』宮崎駿と押井が完璧と言いのけた作品。やる夫スレ経由で知ったとか言えない。
『天使のたまご』『人狼』押井関連(後者は脚本)キター。
『天空の城ラピュタ』これを友達に見せながら1シーンずつ力説したのは良い思い出。
『ガメラ2レギオン襲来』レギオン萌え(怪獣的にも宗教的概念的にも)。
『ウイークエンド』『フィルム:ソシアリスム』ゴダール映画きたー。どっちも寓話系映画ですな。
『マルホランドドライブ』リンチ作品では一番好き。
『インセプション』ノーラン監督作品キター。「あの」ラストが無かったら意識してなかったかも。

 そんな訳で10個思いつきました。思ったよりもアニメ多かったかな。大半に共通しているのは『不思議の国のアリス』的寓話世界って事ですな。20世紀初頭~50年代フェチは『アンダーグラウンド』『ラピュタ』で埋めている感じがする。

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02 ツン

『遊星からの物体X』
『ロスト・イン・ラ・マンチャ』
『シザーハンズ』
『チャイルド・プレイ』
『キラークラウン』
『ロッキー・ホラー・ショー』
『ミディアン』
『ヘルレイザー』
『バッドテイスト』
『シュラム』

(質問の意図を読んでからのコメント)まぁ確かに。当然といえ、自分の趣向丸出しな感じ。あとよく見ると邦画がひとつもないですね。ちなみに11番目に思いついたのがガメラ2だったので惜しかった。

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03 うづき

まず思いついたのは『ゴッド・ファーザー1・2』の二作。3は浮かばなかったのでまぁそういうことでしょう。
同じようなジャンルで思いついたのは007、特に『ゴールドフィンガー』。
やはり自分は懐古厨なのかと思っていた矢先に浮かび上がるのは『マイ・フェア・レディ』と
『サウンド・オブ・ミュージック』のミュージカル映画。どうしても「誰でも知っている古き良き~」しか思いつかない。
全然映画を観ていないことに愕然としつつも『オペラ座の怪人』や『天使にラブソングを2』が出てくる辺り、
ミュージカル大好きだなと少し嬉しくなってしまいます。ミュージカルつながりで『美女と野獣』が思い出されますが、
ようやくアニメ映画が出ました。あまりアニメ映画って印象に残らないのかもと思っていましたが
『カールじいさんの空飛ぶ家』を思い出したので、印象なんて「何となく」でしかないのかとも思いますね。
そこから連想されたのは『のだめカンタービレ最終楽章』です。最後の二作品は最近映画館で観たものなので印象が強く残っていたのでしょうね。

 思いついた作品の内、半分は色んな意味で忘れられない作品です。何度も観るわけではありませんが、ふと思い出すことがこれからもありそうです。

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04 御花畑るん

『燃えよドラゴン』
『狂へる悪魔』
『オペラ座の怪人(1962版)』
『血を吸うカメラ』
『顔のない眼』
『顔のない悪魔』
『吸血原子蜘蛛』
『戦略大作戦』
『魔人ドラキュラ』
『ロボットモンスター』

 見た時うおおお!!面白いこれ!!って思った映画がやはり多いですね。アクションに興奮したり画面作りにうっとりしたり意外な良作っぷりに目を見張ったりバカすぎて爆笑したりと。

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05 ドーガマン

『ベンハー』
『バットマン(ティム・バートン)』
『シザーハンズ
『ミセス・ダウト』
『スティング』
『チャーリー』
『自転車泥棒』
『ニューシネマパラダイス』
『アメリカの夜(フランソワ・トリュフォー)』
『アンドリューNDR114』
一貫性がない!wそんで、やっぱり学生時代とか勉強のために!と銘打って、夜な夜なビデオを漁りまくっていた時の影響か、どうにもお勉強臭い作品群。なのに、最初は演出論とかの本を片手に見ていたものの、終わる頃には惹きこまれていたのも事実。結局、商業作品というのはこの形が一番なんだろう。結局見るの(も)好きなのであるw


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06 みじゅ

『ゴジラ』
『ガメラ2 レギオン襲来』
『ガンヘッド』
『さよならジュピター』
『惑星大戦争』
『ぼくらの七日間戦争』
『復活の日』
『風が吹くとき』
『劇場版宇宙戦士バルディオス』
『HANA-BI』
『この子の七つのお祝いに』

『ジュピター』と『惑星大戦争』はあきらかに「ダメな子ほど可愛い」枠。『この子の~』は最近DVD出てくれたおかげで久々に観たせいかパッと頭に。その他はだいたい好きなものがパパッと浮かんだ感じ。邦画だらけなあたり、自分は本当に邦画脳だってことでしょう。

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07 matsu

『プライベート・ライアン』
『ゾンビ』
『キル・ビル』
『ゴーストバスターズ』
『燃えよドラゴン』
『メジャーリーグ』
『スタンド・バイ・ミー』
『ターミネーター』
『マクロスフロンティア劇場版 サヨナラノツバサ』
『キングダム・オブ・ヘブン』

 ほら!わかりやすい映画ばっか揃ってやんの! キングダム・オブ・ヘブンは正直観ていて相当眠くなるのですが(長いよ145分!) 終盤の城での戦が大好物で、大好物で。合戦シーン目当てで、平野耕太先生の『ドリフターズ』をリドリーに実写化して貰いたいなぁ。

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08 【ゆとり王】

『劇場版そらのおとしもの 時計じかけの哀天使』先日届いた。
『映画けいおん!』3回ほど見に行った。
『アバター』出て来るVTOLがカッコイイ。
『ターミネーター2』「ジェームズ・キャメロン」といえばこれ。
『トレマーズ』友人が送ってきたDVDがこれだった。
『スターウォーズEP5帝国の逆襲』スターウォーズ見なおしたい。
『ガメラ大怪獣空中決戦』特撮も見たい。
『ゴジラvsデストロイア』家にあるはずのデストロイアのDVDがどこかに行った。
『ドランクモンキー酔拳』カンフー映画を観に行きたい。
『ノッティングヒルの恋人』英語の講義で使った。

総括として、ロボットが出てきたり兵器がばんばんミサイルや砲弾を撃つ作品をよく見ている。

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記:ヒロト/ツン/うづき/るん/ドーガマン/みじゅ/マツ/ゆとり王


2012年3月1日木曜日

【映画】 「第84回アカデミー賞」各ライターの感想 ※合同記事



「第84回アカデミー賞」各ライターの感想

2012アカデミー賞受賞式が日本時刻2月27日(月)に行われました。今年度作品賞はモノクロ&サイレントの『アーティスト』。対抗馬も『ヒューゴの不思議な発明』と、映画黎明期が舞台の作品がしのぎを削りました。さて「シネマノスタルジア」映画ライターの皆さんは今年度の賞レースにどのような感想を抱いたのでしょうか。
※当原稿はあえて授賞式前日に書いてもらいました。


01 ヒロト

 記事が出る頃には賞も決まっているでしょうけど、私的気になったものをいくつか。作品賞ノミネート作品の中では、『アーティスト』が一番インパクトありますね。厳密にはサイレント映画とは言い切れないそうですが、この時代でモノクロとサイレントに近いものを扱うというのは凄い。普通に考えたらバックがGOサイン出さない。つまりそれだけ中身で勝負できる骨太な作品だって事です。寝ちゃう自身あるけど、見に行きたいですね。『ヒューゴの不思議な発明』はSF映画の父、トリック映画の父「ジョルジュ・メリエス」を扱っている映画だけあって興味はあります。ただ、「マーティン・スコセッシ」作品は肌に合わないものが多いのも事実。そのうえ、どちらかというとファミリー向け仕様。さらに眼鏡人の大敵、3D映画。悩ましい。『ツリー・オブ・ライフ』は2011年夏に観たけど、あれは色々と凄かった。正否両方で(笑)。凄いけど、もう一度見る気力は無いなぁ。主演男優賞で「ゲイリー・オールドマン」が居るのがビックリ。私的には助演男優賞常連なイメージだったので。主演女優賞は「グレン・クローズ」を応援したい。ドラマ『DAMAGES』のファンなので。今作の『アルバート・ノッブス』も19世紀ダブリンの男装執事の物語と興味深い。全体的には、去年より地味と感じる。でも去年の作品賞『英国王のスピーチ』は実にがっかり作品だったので、『アーティスト』に期待したいね。あと、去年も『インセプション』で逃し、『J・エドガー』でも逃した「ディカプリオ」に愛の手を差し伸べてください。


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02 ツン

 作品賞ノミネート作品では『ミッドナイト・イン・パリ』が見たいですね。ウディ・アレン映画が好きだから。『ミッドナイト・イン・パリ』以外だと『アーティスト』がみたいですね。映画製作ネタ映画好きなのです。『ファミリー・ツリー』でノミネートされている「アレクサンダーペイン」監督だけど、彼のフィルモグラフィーを見て、『ハイスクール白書/優等生ギャルに気をつけろ!』っていうのがあって。この原題考えた奴、最低のセンスだなと思いました。しかも調べてみたら、結構面白そうな映画だったし! 今度借りてみよっかな。アカデミー賞2012全体に対しては、割と興味薄いです。大体において自分の好きな傾向のものはこういう権威と縁遠いものが多いし、日本的にはまだ公開されてない作品も多いのであんまり賞レース予想の楽しみが持てなかったりもするので。

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03 うづき

 今回のアカデミー賞で一番気になったのは『アーティスト』。白黒&サイレントということで何となく惹かれただけですが、その「何となく」が大事だと思います。やはり第一印象は重要ですね。他のノミネート作品では『ヒューゴの不思議な発明』が冒険ファンタジーなので観てみたい……。しかし、3D作品ということで少し敬遠。あまり3Dに興味が湧かないのは僕だけでしょうか。主演男優賞ノミネートの「ジャン・デュジャルダン」もどこか愛嬌のある顔つきで好感が持てますね。彼の表情も『アーティスト』に惹かれた理由の一つです。「ゲイリー・オールドマン」も久し振りに名前を聞いた気がするが、彼の渋さも健在のようで安心です。ただ、今回のアカデミー賞では「家族」をイメージさせる作品が多かったように感じます。何だか「似たり寄ったり」と思ってしまうのが少し残念な結果でした。

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04 御花畑るん

 作品賞ノミネート作品では『アーティスト』が気になります。サイレント映画やその当時の世界って非常に好きなので観てみたいですね。現代の視点で撮られたサイレントという部分も手法として気になるポイントです。1920年代を舞台としているということで『ミッドナイト・イン・パリ』も気になりますね。脚本賞取得しており、このジャンルの映画を余り見る機会が無いのでいいきっかけになるかなあと。新作を見ることが少ないのでこうやって記事を書くにあたっていろいろな映画のタイトルが目に入ったので、偏食しないで気になるものから色々観ていきたいと思います。

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05 ドーガマン
 作品賞ノミネート作品で観たいと思う作品は『戦火の馬』。「スティーブン・スピルバーグ」はやっぱりハズレなしだと思います。他には「ウッディ・アレン」。彼の事といえば『ボギー!俺も男だ』をVHSの頃レンタルで借りて何回も見たなあ。やはり脚本賞、アカデミーノミネート最多記録は伊達じゃないですね。

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06 みじゅ
 アカデミー賞2012関係は自分でも吃驚するくらい興味を引かれない、というか映画館で予告観ていて「あ、これ観たい」と感じた作品が一本も無かったのでノーコメントです。強いて言うならブラピのヒゲが気になります。面白い形に伸ばしてるなぁ。

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07 matsu

 うーん。今年度アカデミー賞にノミネートされた作品を眺めていると、やっぱり僕が好きそうなアクションとかSFとか、所謂「男子の大好物」みたいなのはないですねー。 昨年、一昨年あたりは食指が動く作品もぼちぼちあったのですが。作品賞ノミネートの作品の中から一つ選ぶとするなら、スピルバーグの『戦火の馬』を。『プライベート・ライアン」で、あれだけの戦闘シーンを描いてくれましたから、今度はなんぼのもんじゃい、とつい期待してしまいます。第一次世界大戦ではライフル銃の進歩によって、騎兵が無力化されてしまったという歴史があるんですよね……(え、作品テーマ的な事? 他の人に任せた!)。その他のノミネートでは……。「ケネス・ブラナー」が気になります。まぁこれは、アカデミー賞ノミネートだから、というよりは彼が此の頃関わった作品、出演では『ワルキューレ』『パイレーツ・ロック』、監督としては『マイティ・ソー』(アメコミ映画の監督やるなんてねぇ!)が、どれも個人的な当たりだったので気になるといった所です。英国のシェイクスピア俳優の大家を、後に同じ立場の人が演じるなんて、なんだか歴史やら運命やら、僕ら凡人には縁の無い単語が並びそうなロマンも感じますネェ。


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08 【ゆとり王】

 作品賞ノミネートの中では、『ヒューゴの不思議な発明』が見たいです。3Dで体験するというのは視聴体験として、たいへん目が疲れます。ですが、面白いと思うので積極的に見ておきたいのです。その他では、『マネーボール』。スポーツなどを取り上げて成長していくという作品は、基本的にそこまで失敗しないと思うので、気になります。また、『裏切りのサーカス』も気になる。スパイ映画はいろいろな心理描写があってこそだと思いますし、アクションを廃したという事なので、ぜひ見に行ってみたいと思います。全体的に、なかなかアカデミー賞を気にしないので。こうやって頻繁にコメント等を見て、作品を判断するという機会がなかったので、今回をきっかけに幾らかは参考にしていきたいと思います。

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記:ヒロト/ツン/うづき/るん/ドーガマン/みじゅ/マツ/ゆとり王